会計基準の長い日々 第27回 リース会計基準(その1)~例外処理よ、永遠なれ

 公認会計士 西川 郁生

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リース会計基準のそれまで

リース会計とはどのようなものか。リースの法的形態は物品の賃貸借である。単純に賃貸借と捉えれば、賃借人のB/Sにリース資産は計上されない。しかし、リース契約には金融契約が随伴している。債務完済時に物品の所有権が借手に移転する契約であれば、割賦購入と変わらない。この場合は、契約当初から借手のB/Sにリース資産とリース債務を計上することになる。

問題は、最後まで借手に所有権が移転しないリース契約である。リース会計は、基本的に借手の会計に着目する会計領域である。これについて米国会計基準やIASでは、リース契約をファイナンス・リース(F/L)とオペレーティング・リース(O/L)の2つに分けて、借手のB/Sでリース物件をオンバランスとするか、オフバランスとするかの会計処理を決める方法がとられていた。F/Lはリースの貸手と借手の間でリース資産の売買があったとみなすので売買処理(借手のB/Sにリース資産をオンバランス)、O/Lは賃貸借処理(借手はオフバランス)と呼ばれた。

わが国では、ASBJが設立される8年前の1993年6月に、企業会計審議会から「リース取引に係る会計基準」①が公...