会計基準の長い日々 第38回 ストック・オプション(SO)(その3)~表示区分問題と再公開草案

 公認会計士 西川 郁生

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SOのB/S右側表示区分問題

SOは権利として確定したときの性格は、新株予約権そのものである。新株予約権全体についてB/Sでどう表示すべきかを再確認しなければならなかった。その議論の前提として、新株予約権のようなオプションは、最終的な結果(行使されたか、されなかったか)を反映させなければならないというのが、これまでの日本の会計処理であり、それを踏襲すべきというのが事務局の考え方でもあった。

金融庁では、新株予約権は負債のままでよい、という意見が根強かったようだ。事実の反映を踏襲するなら、企業会計審議会時代から採用してきた負債(仮勘定)処理を変更する必要はない、という考えだ。確かに不行使時に利益(費用戻し)を発生させるという処理は、負債の消滅として扱えば自然である。新株予約権にSOという発生形態が加わっただけで、新株予約権の従前の会計処理を変える必要性はない、というのも無理はない、といえた。

SO等専門委員会に提案した事務局案は、中間区分(第三区分)とするものであった。仮勘定というなら、負債の定義に触れない中間区分が相応しい、という感覚であった。これに猛反対をしたのが、日立の逆瀬委員であった。...