M&Aの経理実務を時系列で理解する 第12回 PPAの監査対応と確定後の会計処理

‐会計処理・決算対応の要点‐

株式会社Stand by C  藤井 祥子

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1.総論

第11回( No.3764 )ではS社の事例を使い、PPAにおいて無形資産として顧客関連資産と特許権を識別・測定した。今回は、PPAの価値評価レポートを経理担当者が受け取った後の会計監査人との質疑応答の流れと、無形資産をBSへ計上する前と後の償却費の違いと連結財務諸表に与える影響について解説する。

2.会計監査人との質疑応答

外部評価会社から価値評価レポートを受け取り(図中②)、内容の確認後(図中③)会計監査人に提出し、会計監査人や専門家によるレビューののち(図中④)、質疑応答・ディスカッションに移る(図中⑤)。多くの場合、会計監査人からの質問はExcelシートに質問表の形でまとめられて共有されるので、P社はその質問表を受領後外部評価会社に共有し回答の記載を依頼することになる。質問の内容は、無形資産の識別の検討過程に関するものや、価値測定の前提・計算方法についてのものが大半を占めるが、識別・測定に関連したS社のビジネスの詳細な内容についての質問や、買収におけるP社の目的に関する質問もあり得るため、内容によってはP社において回答すべきものもあるだろう。

【図表1】PPAにおける関係者

検討項...