土地等譲渡損失の損益通算廃止で国側処分認める~東京高裁 福岡高裁と同様に遡及適用に合理性認め合憲と判断

 東京高等裁判所はさる平成20年12月4日、平成16年度税制改正による土地建物に係る譲渡損失の損益通算廃止を巡る控訴審で、納税者の請求を棄却する判決を行った(平成20年(行コ)第236号)。類似事件3件のうち、福岡高裁(No.3046)に続き国側の処分を合憲とした。

 本件は、一審の千葉地方裁判所で遡及適用の必要性・合理性を認め、その公益性と納税者の不利益を比較して明らかに不利益が上回るものではないと判示、憲法84条に反するとした納税者の主張を退けていたもの(No.3018)。

 納税者の控訴に対し、東京高等裁判所(第8民事部 原田敏章裁判長)は、改正法を暦年当初へ遡及適用するとしたことについて、立法府の合理的裁量を超えるものではないことなどから憲法84条の趣旨に反しないとして、原判決を相当とする判断を行った。本件は、最高裁判所へ上告及び上告受理の申立てが行われている。なお、東京高裁で残る1件の控訴審が継続中となっている。