再建型・清算型の法的整理では欠損金の繰戻還付忘れに注意 解散や法的整理の直前期の黒字で還付金が生じるケースも

 21年度税制改正では「欠損金の繰戻しによる還付の不適用」規定を一部緩和し(措法案66の12等)、資本金1億円以下の中小企業等については、21年2月1日以後終了事業年度から「欠損金の繰戻し還付制度」の適用を受けることができるようになる見込みだ。

 ところで、現行でも、会社更生法や民事再生法等を利用した「再建型」法的整理や、破産法・会社法上の特別清算等を利用した「清算型」法的整理等を行う場合には、一定の要件の下、同制度を適用できるとしており(法法80)、この点は21年度改正後も変更はないが、実務の現場ではこの点を単純に失念してしまうことも少なからずあるようだ。

 “前年度が黒字、当年度が赤字”でなければ同制度は利用できないが、例えば計画的に「解散」するのであれば、徐々に会社の資産売却などを進めることで解散直前期に黒字となることもあり、また、急な業績悪化による「法的整理」等であっても、その決定直前期に不動産等の売却益で黒字計上していることなどもある。昨今の経済情勢の悪化を受け、近頃は民事再生法等を利用する企業もあり、その中には再建をあきらめ破産等を行う企業もあるだろうが、その際には、同制度の適用の有無を検討する必要があるだろう。
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