過去のサービス残業代を精算した場合の取扱い~一時金として支給すれば年調のやり直し等は不要に

 企業の残業代の未払いが社会的な問題となっている。厚生労働省によると、平成18年度中に労働基準監督署の指導によりサービス残業代の是正を行った企業は1,679企業、対象労働者数は18万2,561人にのぼっているようだ。

 ところで、企業が過年分の残業代を支払う場合、その支出方法は様々で、過去の給料の後払いとして労働時間に対応する給与の不足額を支払うケースもあれば、損害賠償金などとして一定の金額を一律で支払うケースもあるようだ。

 いずれも過去の残業代の精算という意味では同じだが、実務上では、その支払方法によって事務処理が大きく異なるので留意したいところだ。というのも、一時金として支給すれば当期の賞与等として取り扱われるが、過年分の給与の後払いとして支給する場合には、過去年分の所得税や住民税、社会保険料を修正する必要があるためだ。