米国財務会計基準審議会(FASB)のレスリー・セイドマン議長が、「IFRS開発におけるFASBの(潜在的な)新たな役割」について見解を表明した(4月4日付「ジャーナル・オブ・アカウンタシー」)。注目されるのは「コンドースメント」に言及している点。これは、昨年12月、米国証券取引委員会(SEC)副主任会計士のポール・ベスウィック氏が、米国がIFRSを採用するかどうかをテーマにしたスピーチで提案した概念(本誌No.2996参照)。コンバージェンスとエンドースメントの間を想定した新たなアプローチだ。この提案にIFRS開発に携わる会計基準設定機関のトップが反応したことは、興味深い。SECとFASB、米国の視点で考える点からは共通ではあるが、お互い立場が異なる。本誌では、セイドマン議長の見解を紹介する。