「やむを得ない理由」による有価証券報告書の提出期限延長とは【1分で読める!「経営財務」記者コラム】

有価証券報告書は決算日後3カ月以内に提出することが求められているが,「やむを得ない理由」により当該期間内に提出できないと認められる場合には提出期限を延長することができる(金融商品取引法24条)。

やむを得ない理由は,例えば以下の①~③の場合で,提出期限までに財務諸表等の作成が完了しない場合や,監査報告書を受領できない場合が挙げられる(企業内容等開示ガイドライン24-13)。①電力の供給が断たれた場合その他の理由により,会社のシステムが稼働できない,②過去提出分の有報等に重要な虚偽記載が発見されたが,その訂正が提出期限までに未了,③監査法人の監査により財務諸表等に誤謬または不正による重要な虚偽表示の疑義等が識別され,追加の監査手続きが必要な場合,など。

例えば金融庁は,2018年に「平成30年7月豪雨」への特別措置として,今般の豪雨の影響により有報等を本来の提出期限までに提出することができなかった場合でも,同年の「9月28日までに」提出すれば,行政上および刑事上の責任を問われないことを示した。有報等を本来の期限内に提出できないおそれがある場合は所管の財務(支)局に連絡をすればよく,提出期限延長のための承認申請は不要である。また,上記の期限である9月28日になっても引き続き提出することができないような状況にある場合には,承認により提出期限をさらに延長することが認められる旨も示していた。