金融取引に係る移転価格実務~他社はどのように対応しているの!? 【国際税務研究会】

令和4年6月に移転価格事務運営要領が改正され、改正後の移転価格事務運営要領では、海外子会社との貸付契約等に係る金利設定に関して、借り手である海外子会社の信用格付けを評価し、その信用格付けに基づいたベンチマーク分析を行うことが求められています。

一方で、企業における対応については、

・「金融取引の条件設定のためのコストが高額だと、金利を取っていても取引としては赤字になる可能性がある」
・「費用対効果の観点で、信用格付に変動がない場合に継続的に行われる取引に対する分析の頻度を少なくできないかを検討している」
・「市販ツールの利用について定性事項の反映が不十分になる可能性も含めて利用には慎重を期すコメントがOECDガイドラインにもあると理解している」

など、コスト面や方法論に悩まれる声が聞こえてきます。

こうした声を受けて、国際税務研究会では本年3月に57社の会員企業を対象に、移転価格金融取引の実務対応に関するアンケートを実施し、月刊「国際税務」6月号において、ジョーンズ・デイ法律事務所の大沢拓先生に、その分析結果を記載いただきました。

●外部専門家の活用状況

 外部専門家の活用については、取引金額(金銭貸付と債務保証)が「10億円以上100億円未満」及び「1,000億円〜」の大規模取引区分で進んでいる一方、中間的な取引規模(1億円以上10億円未満及び100億円以上1,000億円未満)では必ずしも外部委託が進んでいない結果となっています。

その要因として記事では、「中間的な取引規模のうち1億円以上10億円未満の区分では、取引規模に対するコンプライアンス・コストの負担感が影響していること、100億円以上1,000億円未満の区分では、取引規模は相応に大きいものの自社内のリソースが比較的豊富であり、対応能力が比較的高いことが考えられる」と分析しています。

●外部委託の内容

外部専門家へ委託している業務内容については、「国外関連者向け貸付けのスプレッドの算定」がもっとも多く、特に取引金額(金銭貸付と債務保証)10~100億円の企業にその傾向が強くみられます。そのほかでは「国外関連者の信用格付の取得」、「比較対象取引の選定」、「保証料の算定」などの業務を委託している結果となっています。

金融取引に係る移転価格対応については、コスト面などからその対応や更新頻度について悩まれている企業も少なくないと思われます。月刊「国際税務」6月号では「アンケート調査結果の分析」、7月号では、アンケート結果を踏まえたうえでの「金融取引の対価条件設定の簡素化とその適用条件」を掲載していきます。

ぜひこちらの記事を実務対応の判断材料としていただければ幸いです。

月刊「国際税務」の資料請求はこちらから
https://www.zeiken.co.jp/contact/document/

  • デジサブLP260731

  • スマートラーニングLP260930

  • リース会計LP250731

  • PRESSLINKS230921

  • 20251231リース動画企画

  • noteバナー20250731まで

  • 税務通信テキスト講座

  • 税務通信電子版(アプリ)

  • 経営財務電子版(アプリ)

  • まんが

  • ついった

  • メールマガジン