独立公認会計士インタビュー『わたしの働き方』アクシスグループ 代表 川人広平氏

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【編集部より】

監査法人以外の場で活躍する公認会計士の方々に、これまでのキャリアや今の働き方などについて聞く本コーナー。今回は、地域密着型のサービスを強みに成長を続けるアクシスグループ代表の川人広平氏に話を聞いた。

──公認会計士を目指したきっかけを教えてください。
私の実家が税理士法人だったこともあり、祖母には、「将来は資格を取って会社を継ぐのよ」といわれた記憶があります。ただ、当時は何のことだかわからなかったですね。でも当時代表だった父が楽しそうに仕事の話をしている姿を見て、事業を継ぐことに興味は持っていました。大学に入り、公認会計士の資格試験が会計学だけでなく、会社法や経営学など幅広く学ぶところにも面白さを感じて、資格取得を目指しました。最初は軽い気持ちで始めましたが、結構大変でしたね。

──試験合格後の経歴を教えてください。
試験合格後は、大手の税理士法人に勤めました。事業を継ぐことを考えて、税務についても学ぼうと思ったからです。そこでは主に国際税務の業務経験を積むことができました。2年半ほど勤め、次のキャリアを模索し始めた時に、従業員が70人ほどいる実家の事業を継ぐことを考えると、自分には経営する力が求められているのだと感じました。そんな時に偶然、日本公認会計士協会の特別講演に登壇した経営共創基盤(IGPI)の冨山和彦氏(現IGPIグループ会長)の話を聞きました。「レポートを出すだけではなく、一緒に中に入って実行しなければコンサルタントの意味がない」といった言葉にはよく共感したことを覚えています。IGPIは事業再生に強い会社ですから、財務や戦略などすべての領域を絡めて成果を出していくこの世界で、学べることはたくさんあるだろうと転職を決めました。

──転職先で印象的だった事はありますか?
北海道に3年ほど常駐したことはとても思い出深いですね。雪で飛行機が飛ばず、帰ってこられなくなることもありました。
現地に常駐して大企業の分社化をサポートした経験は、今に生きていると強く感じます。私が最初に任された仕事は、総務や経理、人事などの間接部門の機能配置に関することでした。初めは何が何だか全く分かりませんでしたね。お客さんから毎回質問されて、しどろもどろになりながら仕事をしていました。けれど、次第にいろいろな会社の課題が見えるようになって、分社化以外の様々な課題解決のプロジェクトにも携わるようになりました。例えば、営業の方々が事務作業に追われていて、全然お客さんのところに行けていないといった問題に対して、営業部隊の業務効率化のために、北海道全域にある支店を回りながらヒアリングして、営業の方の動き方も観察し、皆で議論もしながら効率化の提案をまとめました。役員の方からも非常に感謝されたというのはとても印象深いですし、私自身も、答えのないテーマについてどうしたらいいのだろうと考えて行動した経験は、とても有意義なものでした。

──現在のお仕事で気をつけていることを教えてください。
実家の事業を継いだ時に、私はまだ30歳でした。ですから周りには、会計・税務に携わって20年以上といった方々がたくさんいます。税務の世界は奥深いですし、大手の税理士法人と地方の税理士法人では業務内容も異なるので、経験したことのないことも沢山あります。謙虚ということに気をつけてはいますが、自然と周囲の方々に教えてもらう姿勢になりますね。

──大切にしていることは何ですか?
コンサルタント時代の学びから、「実行にこだわる」ことを大切にしています。例えば、「業務効率化をするためには、こういうふうに業務を変えるべきです」という合理的な答えだけでは人は動きません。もちろん、方針を示すことは至極重要なことではありますが、「変わりたくない」「リスクが怖い」といった心の動きにも目を向けなければ、問題は解決しないと思います。「業務効率化」というテーマは、ありふれたもののように思えますが、細かく分析していくとそれを困難にさせている理由がたくさん見えてきます。相手の立場に立って、解決しなければならない問題を1個ずつ解きほぐし、お客さんや従業員たちと一緒に解決していくという姿勢を大切にしています。
実際、コロナ禍ではたくさんの金融支援策がありましたが、お客さんにとっては難しいことばかりでした。たくさんの情報がある中で、お客さんにとって今一番必要な情報とは何か。そして、お客さんがどう行動すればいいのかということを考えてサービスを提供しています。コロナ禍では情報だけでなく、申請に必要な作業を代行することもありました。
また、「実行にこだわる」というこの考え方は、お客さんに向けたものだけでなく、例えば、従業員に対して指示を出すときにも生きています。相手の目線に立ち、より分かりやすく伝え、行動につなげるために必要なことは何か。私自身、大切にしていることでもありますし、弊社の基本方針「『お客様が"実際に一歩踏み出せる"』にコミットする」という言葉でも表しています。

──今後の目標を教えてください。
お客さんへの支援をさらに深く、多岐にわたることができるように、会社をもっと大きくしていきたいですね。従業員も増えれば、業務の幅も広がります。また、人手が増えることで後輩に教える手間を割くこともでき、さらに従業員を採用することができます。会社を大きくすることで、どんどん出来ることを増やしていきたいですね。


略歴: 川人 広平(かわひと こうへい)氏
1989年6月17日生まれ 徳島市出身 東京大学経済学部経営学科卒業。
PwC税理士法人にて、税務申告、税務コンサルティング業務に従事。その後、コンサルティング会社(株式会社経営共創基盤(IGPI))にて、経営コンサルティング業務に従事。2019年より税理士法人アクシスに入社し、現職。


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