長寿医療制度と社会保険料控除

 今年4月の制度開始から、原則として年金からの天引きで保険料を特別徴収してきた長寿医療制度(後期高齢者医療制度)だが、10月以降の被保険者の保険料については、本人以外の配偶者や子供が口座振替によって支払うことが可能になり、本人以外の支払者にも社会保険料控除を適用できる改善策が講じられた。

 この社会保険料控除は「居住者が、・・・・自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族の負担すべき社会保険料を支払った場合」(所法74①)等に、その支払者に適用される。ところが、75歳以上を対象とする現行の長寿医療制度は年金からの特別徴収が原則で、社会保険料控除の対象は年金から支払った受給者本人のみ。従前の医療制度では、生計を一にする配偶者や世帯主が支払った場合も、本人以外が社会保険料控除を受けられたが、新制度では口座振替ができず、本人以外の社会保険料控除は原則、適用できなかった。

 このため、政府は7月25日、高齢者の医療の確保に関する法律施行令等の一部を改正する政令を公布。市区町村へ一定の手続きを行えば、口座振替による普通徴収を選べるようにした。その条件としては、①国民健康保険の保険料等の納付実績が相当程度あるもの、②世帯主又は配偶者がいる公的年金等の収入金額が180万円未満であるもの-とした。国税庁も、生計を一にする世帯主又は配偶者が口座振替で支払った場合の社会保険料控除の適用関係とタックスアンサーをHPで公表した。