ASBJは現在、IFRS15号「顧客との契約から生じる収益」をベースにしたわが国の収益認識基準の開発に取り組んでいる。専門委員会の審議は試行錯誤の最中だが、ASBJでの取組みを難しくしている理由の一つに「参考になる適用事例が少ない」ことがある。我が国では、楽天が2015年1月1日(2015年12月期)から同基準を早期適用したものの、事例が少ないため実務への影響を分析しづらいのが実状だ。我が国のIFRS任意適用企業におけるIFRS15号の適用予定はどうなっているのか。有価証券報告書の記載から状況を整理した。