著しく低い価額かどうか みなし贈与とした課税処分を取消し~東京地裁 相続税評価額による親族への土地譲渡で納税者主張を認める判決

 東京地方裁判所民事第2部(大門匡裁判長)は8月23日、親族への土地譲渡が著しく低い価額の対価によるものかどうかで争われていた事件で、贈与税の決定・更正処分の取消しを求めていた納税者の主張を認める判決を言い渡した。

 判決では、相続税評価額と同水準の価額かそれ以上の価額の対価で譲渡が行われた場合は、原則として「著しく低い価額」の対価による譲渡とはいえないとし、譲渡者が自己の所得税の軽減を意図し、また、親族に一定の利益を享受させる意思があっても、相続税法7条のみなし贈与の適用は左右されず、本件は明らかに異常で不当な租税回避を目的とした取引には該当しない、として国側の主張を退けた。

 負担付贈与通達については、硬直的に適用すると結果として本件のように違法な課税処分をもたらすことが考えられると指摘した。本事案は、18年5月24日裁決で納税者の請求を棄却している。