組織再編税制では,企業グループ内での繰越欠損金の引継ぎのみを目的とするような合併等を規制するために,一定の場合には,繰越欠損金の使用制限が設けられているところだ。
その場合のポイントが,合併等のあった事業年度前5年以内に,当事者間に50%超の株式保有関係,すなわち,特定資本関係が生じていたかどうかという点だ。
最近は,かつて効率化のために分割した事業が芳しくないことから,本体に再吸収するような合併が行われることが珍しくないが,そうした際には,特定資本関係がいつ生じていたかをチェックする必要がある。