政府税調 所得税全体の見直しへ議論スタート

 政府税制調査会(会長:中里実・東京大学大学院教授)は9月29日、6月27日以来となる第11回総会を開いた。総会ではBEPS(税源浸食と利益移転)行動計画の報告書について、移転価格文書化の国別報告書の提供方法や対象法人の範囲の決定時期が来年1月になる見通しが示された。

 また、配偶者控除を始めとする所得控除や給与所得控除の見直しなど、所得税制改革の必要性が高まっているとの観点から、働き方に中立的な制度とするため所得税全体の見直しを検討する方針を確認した。

 中里会長は「あまりに大きなテーマなので、拙速に結論を得ることにはならない」と述べ、平成27年度改正ではなく、2年後の中期答申に向けて議論される見通しだ。
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