地方の中堅優良企業等の事業再生を目的とする「株式会社企業再生支援機構」(以下、同機構)が10月16日に発足したが、国税庁はこのほど、同機構の事業再生計画に基づく債権放棄等で文書回答を明らかにした(平成21年11月6日回答)。
それによると、一定の要件の下、同機構が取りまとめた事業再生計画に基づき債権放棄等が行われた場合、債権者側では(1)資産の評価損益の算入ができ、(2)期限切れ欠損金も利用できる、債権者側では(3)原則、債権放棄等を寄附金課税の対象とせず、その損失を損金算入できるとしたほか、(4)再建企業の代表者等が経営責任を取るべく、一定の私財提供を行った場合には譲渡所得が生じない、との取扱いを整理している。
上記(4)のように一定の私財提供時の税務上の取扱いまでをも示したのはこれが始めて。