厚労省改正要望は新医療法人制度への移行円滑化に主眼~基金型移行時の贈与税判定基準の緩和、配当所得課税の繰延べ措置を要望

 厚生労働省は平成20年度税制改正要望で、基金拠出型医療法人等への移行時の医療法人への贈与税課税の判定基準を見直すことや、出資者の譲渡所得課税の繰延べ措置を創設することなどを求めているが、これらの医療法人制度関係の改正要望は、あくまでも改正医療法による新たな医療法人制度への移行の円滑化が目的だ。

 そのため、同省の改正要望には、経済産業省が中小企業の事業承継対策としている株式評価の80%減額といったような措置を医療法人の出資についても求めるとするものではない。新制度では、持分のない社団医療法人が医療法人の基本形だからだ。

 しかし、現在の医療法人の多くは、改正医療法で経過措置型とされた持分のある医療法人であることから、医療関係団体などからは、新制度への移行時だけでなく、既存医療法人の事業承継等についても手当が望まれるとの意見もあるところだ。12月の税制改正大綱でどのように決着するか注目される。
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