IASB(国際会計基準審議会)の山田辰己理事は11月24日、国際会計研究学会の第24回研究大会で「IFRSに収斂しつつある国際情勢と日本の会計基準」をテーマに記念講演した。同理事は、米国FASB(財務会計基準審議会)が自国の基準を捨て、IFRS(国際財務報告基準)採用に向かいつつあることを紹介。「あくまでも自国基準を維持しようとする日本」との違いを強調した。また、「東京合意」により2011年までにすべての主要な差異が解消する予定だが、それ以降も日本基準は存在する。企業側の手続きや差異の解消を考えると、そもそも日本基準に固執する理由や日本基準を維持しなければならない理由は何かが問われる、とも指摘した。