固定資産税の負担調整措置等を検討【速報!自民党税調ニュース2020 Vol.7】

12月3日、自民党税制調査会(甘利明会長)は小委員会を開いた。法人課税や個人所得課税などのうち政治的判断を要するマル政項目を議論した前日に続き、3日は固定資産税や車体課税などのマル政項目について検討した。


不動産取得税の税率特例等の延長を

 固定資産税については、3年に1回、土地や家屋の「評価替え」が行われ、次の評価替えは令和3年度となる。この令和3年度評価替えへの対応として、負担調整措置等のあり方などが議論された。商業地等に係る負担調整措置の考え方としては、現行の負担調整措置の継続を基本としつつ、コロナ禍で経済活動等に大きな影響が生じている現状を踏まえ、令和3年度に限り、事業者を支援する観点で特別な措置を講ずることなどが検討された。

 不動産取得税の税率の特例などについては、以下のように適用期限を延長する方向で議論された。

不動産取得税の税率の特例・宅地評価土地の特例の概要(案)

下記の特例を3年間延長してはどうか(令和6年3月31日まで)

▷住宅・土地に係る税率の特例(4%→3%)

▷宅地評価土地(住宅用地・商業地等)に係る課税標準の特例(評価額を1/2に圧縮)

※ いずれも、令和3年3月31日までの措置

IRのカジノ所得、非居住者は非課税で居住者は一時所得か

 IR(統合型リゾート)事業の円滑な実施に向けて、参画しようとする事業者が適切に投資判断を行えるようにするために、各種税制の取扱いを明確化することが検討された。IRのカジノで得た所得については、非居住者は非課税で居住者は一時所得として確定申告とするといった方向の議論がされた。

 関税においては、「暫定税率等の適用期限の延長等」、「個別品目の関税率の見直し」などの他、個別指定による期限延長等を可能とする「災害等による納期限等の延長制度の拡充」、「税関関係書類における押印義務の見直し」、キャッシュレス納付に係る規定を整備する「通関時における関税等の納付手段の多様化」、「納税環境整備に係る内国税の規定を踏まえた所要の規定の整備」などが挙げられた。

 また、車体課税としては、自動車重量税のエコカー減税などについて検討がされた。

~12月3日の議題~

・マル政②(固定資産税等、車体課税、IR、関税)

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