2023/12/05 9:00
<出版局より>
監査を取り巻く環境は急激に変化しており、監査対応に携わる経理担当者の負担も増加しています。経理担当者が監査人の考え方や仕事を理解し、ちょっとした工夫を重ねることで、スムーズな監査対応の実現につながります。本書は、そのための様々なアイデアを紹介しています。本書の刊行を記念して、著者の内田正剛先生に執筆背景などについてインタビューを行いました。
――本書をご執筆された動機をお聞かせください。
内田 正剛 氏(以下、「内田」) 2つありまして、一つは監査対応の負担を減らすアイデアをお伝えしたいと感じたことです。厳しくなり続ける監査の対応に苦労されている経理担当者は少なくないでしょうから、負担を減らしたいと考えている方がたくさんいるのではと思いました。もう一つは、私自身監査をする立場から見ていて、「経理担当者さんは〇〇をしたらいいのに」と思うことがあったことです。監査をしていると経理担当者と接する機会が多く、監査対応に関してそのように感じることがしばしばありました。
――本書のポイントを教えてください。
内田 監査対応で使ってほしいアイデアをまとめた第3章の部分です。監査対応の負担軽減は抜本的な解決策があるわけではなく、ちょっとした工夫の積み重ねです。複数の工夫を積み重ねることで、少しずつ負担が軽くなっていくので、好みに合うもの・採用可能なものを選んで頂ければと思います。
――執筆にあたって工夫したことは何ですか。
内田 これも2つあります。一つは監査ルールの解説を最低限にしたことです。本書では監査対応を理解するために必要なルールに関する知識にも触れていますが、それはメインテーマではなく、「理解にあたっての補足」という位置付けです。もう一つは、監査人という「人」に着目したことです。厳しさが高まり続けても監査手続を行うのは結局のところ人間です。したがって、人の心理や考え方への働きかけへ関心を持つことは欠かせません。
――ありがとうございました!
(インタビューは2023年11月27日、書面にて実施)