与党大綱決定 企業の投資喚起策・電子帳簿等保存制度を抜本的見直し

 自民党・公明党の両党は12月10日,令和3年度税制改正大綱を決定した。企業向けの税制では,政府の成長戦略会議(第5回)の実行計画において,「カーボンニュートラル実現に向けた投資やデジタル・トランスフォーメーション(DX)投資,事業再構築・再編に向けた投資に取り組むよう税制措置を検討する。これらの投資に果敢に挑む企業に限り,繰越欠損金の控除上限の引上げを検討する」としていたが,大綱において,これらの税制措置の仕組みを示している。ほかにも企業向けの税制では,賃上げ税制や,中小企業の設備投資減税などが見直された。それ以外では,電子帳簿等保存制度について承認制度を廃止するなど抜本的に見直されたほか,退職所得課税について勤続年数の短い者に対する恩典を制限している。

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