福岡高裁 過納金請求権を相続財産とした更正処分認める逆転判決~取消訴訟確定による過納金請求権は納税時に遡って発生と判断

 相続開始後の更正処分取消判決の確定による過納金の還付請求権が相続財産かどうかで争われていた事件の控訴審で、福岡高等裁判所(第2民事部 石井宏治裁判長)は11月27日、一時所得として納税者の主張を認めた大分地方裁判所の判決を取り消し、納税者の請求を棄却した。

 高等裁判所は、過納金の原資を「被相続人が拠出した納付金で、被相続人が提起していた所得税更正処分の取消訴訟の判決確定により過納金が相続人に還付されたもの」としたうえで、取消判決の確定で更正処分は当初からなかったことになるため、更正処分に従い被相続人が納税した日に遡って過納金の還付請求権が発生していたとして、請求権は被相続人の死亡時に同人が有していた財産で、相続税の対象とした更正処分は相当であるとの判断を行った。

 納税者側は上告と上告受理を申し立てており、その行方が注目される。