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[全文公開] 国税当局の未公表調査事例集(1)不動産所得申告漏れ

押し入れの奥には…!/徹底した現物確認調査により金庫を発見
【資産税】  現物確認を端緒に申告除外財産及び不動産所得の申告漏れを把握した事例

被相続人の生前の収入や資料情報などから、申告財産が過少と想定されたため実地調査に着手した。被相続人宅に臨場し、相続人に対して聴取調査を行うも、曖昧な回答に終始するなど、調査に非協力的な態度であったが、承諾を得て現物確認調査に移行したところ、押し入れの奥にある金庫を発見した。

相続人は、金庫内のものは相続とは関係ない旨の申し立てを行うほか、解錠について強い抵抗をみせるなど、何かを隠していることは明らかであった。このため、丁寧かつ粘り強く説明を続けたところ、相続人は金庫の解錠に応じ、中には相続人が買受人となっている不動産売買契約書、申告財産を超える額に相当する相続人名義の預金証書、上場株式の取引明細書などが保管されていた。

これら金庫内の財産については、相続人固有の財産である旨の説明があったものの、その内容に不審な点があったことから、財産の形成や管理状況、被相続人の財産からの化体財産ではないかなど徹底的に追及したところ、不動産の購入資金については被相続人からの貸付金であったほか、相続人名義の預金は被相続人の預金を原資とする名義預金であり、これらが相続財産であることを認識しながら相続税を少なくするため故意に申告除外していたことを認めた。

また、相続人が購入した不動産は貸し付けられていたが、不動産所得を申告していないことも認めた。