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[全文公開] 法人版事業承継税制と特例承継計画

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法人版事業承継税制の特例措置の適用に当たり、都道府県に提出する特例承継計画の提出期限の令和6年3月31日まで残り4か月を切った。自民党税制調査会は、令和6年度改正に向けて提出期限の延長を検討しており、今後の行方が注目される。

平成30年度改正で創設された特例措置は、経営承継円滑化法(円滑化法)の認定を受けた者が、平成30年1月1日から令和9年12月31日までの贈与・相続等で取得した非上場株式等に係る贈与税・相続税の納税が全額猶予されるもの( 措法70の7の5 等)。

中小企業者(資本金3億円以下等の一定の会社、円滑化法2)は、税理士等の認定支援機関による指導・助言を受けて特例承継計画を策定し、都道府県知事に内容の確認を受ける必要がある。特例承継計画には、特例後継者の氏名や事業承継の予定時期、承継後5年間の事業計画等を記載。認定支援機関は、特例承継計画に記載の取組への評価や実現可能性等の所見等を記載する( №3540 等)。

特例承継計画の確認を受けた後は原則、非上場株式等の贈与等による承継を行い、都道府県知事への円滑化法の認定申請を経て、税務申告等を行う流れとなる。都道府県知事への認定申請可能期間は、贈与の場合、贈与年の10月15日から翌年1月15日まで、相続の場合、相続開始日の翌日から5か月を経過する日以降8か月以内と、いずれも税務申告期限の2か月前までとなる。

また、確認を受けた特例承継計画については、特例後継者の変更がある場合もあろう。その場合は、株式等の承継後でも、認定申請までに改めて認定支援機関による指導・助言を受けて変更申請書を策定し、再度都道府県知事の確認を受けることが可能だ。

なお、中小企業庁は令和6年度改正要望で、個人版事業承継税制に係る手続きで必要な個人事業承継計画の提出期限(令和6年3月31日)の延長を要望している。