厳選!現場からの緊急相談Q&A 第9回 連結決算(決算日・決算期関係)

有限責任監査法人トーマツ 公認会計士 松田透

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経理部員 :当社(3月決算)では,昨年末に,12月決算の海外の会社を買収しました。また,今年2月にも別の海外の会社の買収を行っています。一方で,当社の本業との関係が希薄な事業を行っている子会社において保有する子会社株式(当社からみて孫会社株式)を売却するなどして,経営資源を集中させることも検討しています。
海外の会社は12月決算が多く,決算期が当社とは一致していませんが,連結決算作業のための実務的・時間的な制約の観点だけでなく,中国(12月決算)などのように現地の制度により決算期を変更できない場合もあるため,決算期がズレたままで連結決算を行っていくことも多いと考えています。
会計士 :最近は決算期の変更によって,親子会社の決算期を統一することもあるようですが,親子会社の決算期がズレたままで連結決算を行っている会社もいまだ多くあると思いますので,おさらいも兼ねて整理してみましょう。

(文中の意見にわたる部分は,筆者の私見であり,筆者の所属する法人の見解ではないことをあらかじめお断りします。)

Q1 子会社の決算日と連結決算日が異なる場合における子会社の決算

当社(3月決算)は,12月決算の会社を12月...