【ASBJ/FASFレポート】第317回 IFRS15号の内容を収益認識基準として導入した場合の論点の検討など

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平成27年8月5日に開催された第317回企業会計基準委員会では,(1)IASB公開草案「財務報告に関する概念フレームワーク」へのコメント対応,(2)IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」の概要及び主な論点の検討並びにIASBの公開草案の概要等について審議が行われた。

(1)については,ASAF対応専門委員会での検討を踏まえて,第4章「財務諸表の構成要素」と第7章「表示及び開示」の財務業績に関する情報の部分に関して検討が行われた。第4章関係では,財政状態計算書の構成要素,財務業績計算書の構成要素,現在の義務,構成要素に関するその他のガイダンスに関して,第7章関係では,純損益計算書に関する記述,収益及び費用に関する推定,リサイクリング処理に関して,事務局よりコメントの方向性が示され,検討が行われた。

(2)については,仮にIFRS第15号の内容を我が国における収益認識基準として導入した場合に生じる可能性のある主な論点に関して,IFRS第15号を適用するための5つのステップごとに事務局から暫定的な分析内容を示して検討を進めており,収益認識専門委員会での検討を踏まえて,ステップ4(取引価格...