資本連結入門 第3回:100%子会社ではない場合(支配獲得時)
公認会計士 飯塚幸子
皆さんこんにちは!公認会計士の飯塚幸子です。
資本連結入門の第3回目の講義をはじめます。
前回は100%の子会社を設立もしくは取得した場合にどのような処理が必要となるかについて確認しました。今回は,100%ではない子会社を設立もしくは取得したケースをみていきます。まずは前回の復習からはじめましょう。
1.前回の確認問題の解答
【確認問題】
以下の前提条件に基づいて,X2年3月31日の連結貸借対照表を示しなさい(親会社及び子会社の決算日はともに3月末,税効果は考慮しない)。
(前提条件)
・P社はX1年3月31日にS社株式を500で取得し,連結子会社とした
・S社の支配獲得時の資本は,資本金100,利益剰余金200であった
・S社の資産及び負債のうち,土地の支配獲得時の時価は350(簿価300)であった(それ以外の資産及び負債は簿価と時価は同額であった)
・P社とS社間の取引は,上記資本取引以外は一切行っていない
・X2年3月期におけるP社とS社の貸借対照表は以下のとおりであった
(P社)個別貸借対照表現金及び預金1,500買掛金1,100売掛金2,500その他負債500その他資産600資本金2,000子会社株...
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