平成27年12月25日に開催された第326回企業会計基準委員会では，（1） 企業会計基準適用指針「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針（案）」（公表議決），（2）リスク分担型DBに関する会計処理の検討（参考人招致），（3）2015年12月開催の会計基準アドバイザリー・フォーラム（ASAF）の報告，（4）IASBの2015年アジェンダ・コンサルテーションへの対応，（5）収益認識基準の開発に関する意見募集の検討，（6）権利確定条件付きで従業員等に有償で発行される新株予約権の企業における会計処理の検討について審議が行われた。

（1）については，まず，これまでの審議を踏まえて公開草案の提案から変更を行った主な項目に関して，デュー・プロセスの観点から，公開草案を再度公表する必要があるか否かの審議が行われ，審議の結果，公開草案を再度公表する必要はないことが了承された。そして，これまでの審議を踏まえて修正した文案の検討が行われた後，最終公表の議決手続きに移り，出席委員12名全員の賛成により企業会計基準適用指針第26号として公表することが承認された。

（2）については，参考人として出席した厚生労働省年...