企業会計基準委員会 議事概要「マイナス金利に関する会計上の論点への対応について」①退職給付債務の計算における割引率

(第331回企業会計基準委員会・審議事項(4)の議事概要)
( 38頁)

(企業会計基準委員会・平成28年3月10・24日公表物より転載)

平成28年1月29日に,日本銀行は「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を導入することを決定した。これを受けて,同年2月16日から,金融機関が保有する日本銀行当座預金のうち一定の部分に0.1%のマイナス金利が適用されており,最近,円LIBORや国債の利回り等でもマイナス金利が観察されている。

これに関連して,当委員会に対して複数の会計上の論点について質問が寄せられている。これらのうち,本日は,退職給付債務の計算における割引率について議論が行われた。

論点の所在

退職給付債務の計算において国債の利回りを基礎として割引率を決定している場合で...