ミニファイル 繰延税金負債

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「繰延税金負債」は,税効果会計の適用により計上される負債のこと。「繰延税金資産」(税金の前払いに相当)とは逆に,将来の法人税等を増額させる効果をもつ。繰延税金負債は,税務と会計間の差異(一時差異)のうち,税務上の圧縮記帳や特別償却を適用した場合に生じる「将来加算一時差異」(法人税等の未払額に相当)に対して計上される。

ただし,繰延税金負債を計上できないケースもある。繰延税金資産は計上に際し"回収可能性"を検討するが,繰延税金負債の場合は,支払が見込めるかどうかの"支払可能性"を検討する。この点,個別税効果実務指針第24項では,繰延税金負債を計上できないケースを「事業休止等により,会社が清算するま...