ASBJ 収益認識基準,来年6月までに公開草案公表へ

一部項目では代替的会計処理の追加も
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企業会計基準委員会(ASBJ,小野行雄委員長)は10月4日,第71回収益認識専門委員会を開催した。同委員会は,「収益認識に関する包括的な会計基準」の開発議論を進めている。今回は,開発の全般的な進め方が固まった。「来年6月までに公開草案公表」・「2018年1月1日以後開始する事業年度に任意適用可能」を目標とすることや,「連結・個別を特に分けずにIFRS第15号の基本的原則を取り入れるが,実務等に配慮すべき項目では代替的会計処理を追加する(ケースによっては個別のみ)」こと等が打ち出されている。

ガイダンスの追加は日本特有の取引等に限定

ASBJは今後,以下の内容で審議を進める。

(1)IFRSを連結財務諸表で任意適用している企業のニーズと日本基準を連結財務諸表及び個別財務諸表で適用している企業のニーズの両方を可能な限り満たす方向で開発を行う。

(2)連結財務諸表と個別財務諸表を特に分けずに,IFRS第15号の基本的原則を取り入れることを出発点とし,内容を定める。我が国で行われてきた実務等に配慮すべき項目がある場合は,財務諸表間の比較可能性を損なわせない範囲で代替的会計処理を追加する。ケースによって...