《トピックスプラス》4月期以降の割引率の開示状況 実務対応報告の適用期間は1年間

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「3月期決算会社の実務に間に合わせるため」として,企業会計基準委員会(ASBJ)は昨年秋頃からマイナス金利を巡る実務対応の審議を急いできた。今年1月27日には「債券の利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務等の計算における割引率に関する当面の取扱い」(案)を公表し,コメント募集期間を短めに設定して3月中の完成を目指している。

同実務対応報告案の公表は,第353回本委員会において出席委員全員の賛成により議決されたものの,さまざまな点で賛否が割れた意見をまとめるための調整が図られた。

論点は切り捨て

マイナス金利の解釈は,昨年3月の本委員会ですでに「難しい問題」と認識されており,白黒はっきりさせるような...