証券取引等監視委員会 中期活動方針(第9期)

~四半世紀の活動を踏まえた新たなステージへ~

証券取引等監視委員会 事務局長 佐々木清隆

( 10頁)

証券取引等監視委員会(以下「証券監視委」という)は,平成28年12月13日に長谷川委員長,浜田委員,引頭委員が新たに就任し新体制がスタートしたことを受け,本年(平成29年)1月20日に中期活動方針(第9期)を公表した。

中期活動方針の策定にあたっては,本年が証券監視委が設立されて25年の大きな節目であることを踏まえ,市場監視活動を新しいステージへ移行させる観点から,証券監視委を取り巻く環境や,証券監視委が持つ強み・弱みを改めて分析する(SWOT分析 )など,これまでと大きく異なる手法を用いて行った。

具体例として,証券監視委は,25年間にわたる豊富な検査・調査ノウハウの蓄積のほか,法曹関係者や公認会計士などといったバックグラウンドが異なる専門家集団(他に例を見ない組織形態)で構成されていることなどが強みとして挙げられる一方,グローバル化,IT化が進展する中,証券監視委自身が常に変化し環境に対応し続けていかなければならないという課題が認識された。

このような認識のもと,以下のとおり,証券監視委の使命及び目指す公正透明な市場の姿を明確にしたうえで,その実現に向けて3つの戦略目標(広く(Holis...