ミニファイル 分類1の回収可能性判断

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税効果会計における「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」では,業績等に応じて企業を5つに分類し,各分類ごとに繰延税金資産の回収可能性を判断する。中でも「分類1」は,過去3年および当期のすべての事業年度において期末における将来減算一時差異を十分に上回る課税所得が生じており,近い将来に経営環境に著しい変化が見込まれないこと,すなわち業績が好調であることを要件とする。そのため繰延税金資産の全額について回収可能性があるとされる。

現在ASBJは,分類1の取扱いを一部見直して「原則として」全額回収可能性があるものとする提案を行っている。これは例えば,「完全支配関係にある国内の子会社株式の評価損」につ...