ミニファイル 重要な金融要素

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長期建設契約などでは,顧客が支払いをする時期と,財やサービスを顧客が受け取る時期が異なることがある。収益認識基準公開草案53~56項では,「契約における重要な金融要素」の有無の判断を求めている。契約の当事者が合意した支払時期により,顧客または企業に重要な便益が提供されれば,その契約は重要な金融要素を含んでいる。取引価格については金利相当分の影響を調整した金額で収益認識する。

2年後に支配が移転する契約で,支配移転時に支払うよりも契約締結時に前払いする方が対価が低く設定されているとする。顧客が前払いを選択した場合には,支配移転時の支払いと前払いの差額は重要な金融要素を含むと考えられる。

適用指針案の...