《トピックスプラス》監査人交代 10年間で約1,000件

本誌 監査人交代に関する調査(1)
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上場会社の監査人交代件数は,過去10年間で約1,000件――。本誌が2008~2017年の監査人の交代件数を調査してわかった。本連載では,「交代の理由」や「複数回の交代事例」など,様々な視点から過去10年の監査人交代の特徴を取り上げる。第1回は交代件数,業種,市場の区分を取り上げる。上場市場ごとに分類すると,新興市場の会社による交代が目立った。

≪調査方法≫

集計対象:2008年1月1日~2017年12月31日の間に監査人を交代(一時会計監査人の選任を含む)した全上場会社(外国会社,TOKYO PRO Marketを除く)。適時開示を行っていない会社の変更は本集計に含めていない。

交代年の判定基準:一時会計監査人の選任日(異動日)とはせず,後任の監査人が株主総会で選任された日(異動日)が属する年とした。

交代件数の集計方法:実質的な交代件数を把握するため,下記の要件に該当する交代事例は除外した。ただし,参考値として該当件数を掲載している(【図表1】)。

・監査法人の解散(31件)

・監査法人の合併(69件)

・ローテーション・ルールなどによる監査事務所内での異動(17件)

・監査業務担当社員が独立し,...