平成30年6月総会想定問答Q&A

 弁護士 中村直人
 弁護士 後藤晃輔

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本稿では,今年の株主総会でトピックとなる問題について,想定される質問とその回答例を掲載する。回答は各社の状況によって決まるものであって,本稿の回答例はあくまでも参考事例に過ぎないことには留意されたい。

1 第1四半期の進捗状況

質問例

平成30年3月期は減収減益であったが,先ほどの議長の説明では,平成31年3月期は,当社を取り巻く経済環境も改善し,当社の長年に亘る構造改革もその成果が期待できる状況にあり,増収増益を見込んでいるとのことであった。株主としては大変期待している。足元第1四半期は,もうすぐ終了しようとしているが,現在のところ,想定どおりの進捗であるとの理解でよいか。

回答例

平成30年3月期は減収減益と,株主の皆様には,大変なご心配をお掛けし申し訳ありませんでした。平成31年3月期は,先ほどもご説明したとおり,我が国における消費の拡大,当社長年に亘る構造改革による生産性の向上により,増収増益を見込んでおります。足元第1四半期の進捗について,期中ですので,現時点では明確なことは申し上げられませんが,先日の決算発表でご説明した業績予想を変更する状況にはないものと考えております。

解説

金融商品...