譲渡制限付株式報酬制度は，一定期間の譲渡制限が付された現物株式を報酬として付与するもの。役員などが実際に株を持つことで，株主目線の経営を促す効果がある。欧米では，譲渡制限期間中に一定の勤務条件などを付して，条件が満たされなければ株式没収といった設計にすることが一般的だ（経済産業省が2017年に公表した「『攻めの経営』を促す役員報酬」より）。

近頃は，役員などに対する報酬として譲渡制限付株式を導入する会社が増えているようだ。「譲渡制限付株式報酬制度の導入に関するお知らせ」を適時開示した会社を調べると，2016年６月16日から１年間は97件あったのに対し，2017年６月16日から１年間は前年の約２倍...