ASBJが７月４日に公表した「時価算定に関する会計基準」（時価算定会計基準）と同適用指針。同会計基準では，時価を出口価格（資産の売却によって受け取る価格または負債の移転のために支払う価格）と定義した上で，適用指針で「時価の算定の前提」を示している。例えば，適用指針第４項(３)では，「資産を売却するまたは負債を移転する取引は，企業が算定日において利用できる主要な市場で行われるものと仮定する」とし，ただし書きとして「主要な市場が存在しない場合には，企業が算定日において利用できる最も有利な市場で行われるものと仮定する」と規定する。

この点，「主要な市場」については「資産または負債に...