時事談論 vol.38「東京オリンピックの先に何が見えるのか」

解説
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●東京オリンピック開催準備が本格化

あれほど大騒ぎした国立競技場建設も2019年12月に何とか完成にこぎつけたようであり,関係者の方々もまずはひと安心といったところかと思う。会場施設の運営などは,ラグビーワールドカップ東京大会の経験を是非とも活かしてもらいたい。

また,東京オリンピックを機会に日本を初めて訪問するという外国人の方々も多いであろうから,今後の日本のサポーターになってもらえるよう,大会会場だけでなく,観光地における対応についても,さすが日本は違うといった好印象を持ち帰ってもらえる戦略的な対応を期待したい。

何しろ今年の大目玉である東京オリンピックは,日本としても,近年,東日本大震災など自然災害が多いこともあり,日本人全員がホスト国の当事者として一つにまとまる絶好の機会でもあるのだから。

東京オリンピック開催の本格準備に向け,皆が当事者意識を持ち,開催関係者のみならず,日本人各位がホスピタリティに富んだ対応で,ラグビーワールドカップ東京大会のように,成功裏に終わることを願っています。

●SDGsによる国際協調

近年,自国主義を主張する国が台頭し,国際協調路線が懸念されるよ...