●日常は変わらず

経理担当者として通算25度目の３月決算を迎えるが，この３月４月，結局ほぼ毎日出社しているし，やっていることは例年どおりで，忙しく，自分のことだけ考えれば，特に変わりない。

しかし会計士たちは３月初めからバタバタしだして，今では「予定どおり終わりそうもない」と言っている。確かに当社でも「出社者７割減」は所管省から要請されているので，経理部門以外は出社人数を大幅に減らしている。で，家での仕事はOKかというと，全くそうではなく，自宅にそもそも業務用のスペースがない，というところから始まる。お子さんを預ける先もなくなれば，家の中は大混乱に陥る。会計士もその点は同じらしい。だからと言って，お子さんがいらっしゃる方たちに，一律に有給休暇をとってもらうというわけにもいかず，かといって仕事をしてくれ，と言っても，日中は怪獣に囲まれて応戦していると，仕事ができるのは深夜だけ。身体に悪いし，同居人との空気も悪くなるに決まっている。

こうして，決算も監査も致命的な要員不足が顕在化し始めようとしている。でも，経営者にはそんな庶民の日常は見えないことが多い。そして「決算なんか，いつも...