英文開示実務担当者のためのIR翻訳入門講座 第1回 日英翻訳プロセスの全容
解説
かえで翻訳株式会社 寺﨑 徹哉
岡村 憲一郎
( 36頁)
本格化する日本企業の英文開示
東京証券取引所は,2年後の2022年4月1日を目途に,プライム市場,スタンダード市場およびグロース市場に再編される。これを受けて,プライム市場への上場企業に対して英文開示を義務付ける動きが新聞報道されるなど,英文開示への本格的な取り組みを求める市場関係者の声がより一層の高まりをみせている。英文開示コンサルティングを中核的なサービスとして提供する弊社においても,英文化需要の急増を肌身で感じる昨今である。
「日本語人口」が1億3千万人であるのに対して,「英語人口」は約15億人と言われる。この事実を踏まえれば,日本の上場企業および上場準備企業がIR情報を英文で発信することは当然であり,むしろ英語を日本語より優先するくらいの姿勢が求められるところであろう。
本講座の特徴と全体像
本講座では,上場企業・上場準備企業の広報・IRまたは経理・財務部門に所属し,英語を通じたコミュニケーションに関心のあるビジネスパーソンを読者として想定しつつ,こうした読者が抱くであろう以下のような疑問に対する答えを提供したい。
・日本企業が...
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