JICPA 訂正報告書の財務諸表監査に関する実務指針案示す

訂正前の監査基準・四半期レビュー基準を適用
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日本公認会計士協会(JICPA,手塚正彦会長)は,監査・保証実務委員会実務指針「訂正報告書に含まれる財務諸表等に対する監査に関する実務指針」(公開草案)を4月22日付で公表している。訂正後の財務諸表に対する監査は,訂正箇所の検証のみならず,財務諸表全体に対する監査を実施する必要があることや,訂正前の財務諸表に対する監査に適用される監査基準(四半期レビュー基準等も含む)を適用すること等を示した。意見募集は6月22日まで。

監査の実施に当たり優先すべき事項を明確化

JICPAは,不適切な会計処理が発覚した場合の対応について,監査・保証実務委員会研究報告第25号「不適切な会計処理が発覚した場合の監査人の留意事項について」(2012年3月)を公表している。不適切な会計処理を原因として訂正報告書が提出され,財務諸表の監査が実施される場合の留意事項については,監査・保証実務委員会研究報告第28号「訂正報告書に含まれる財務諸表等に対する監査上の留意事項について」(2013年7月3日)を示している。

上記2点の公表から7年以上が経過し,更新が必要な状況にあることから,監査の実施に当たり優先して実施すべき事項...