会社法上の監査報告書へのKAM記載に新たな1社

三菱UFJフィナンシャル・グループは引き続き記載
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2021年3月期決算会社について,6月末の総会ピークを前に各社の招集通知が概ね出揃った。監査上の主要な検討事項(KAM)の早期適用年度だった2020年3月期には,三菱UFJフィナンシャル・グループ(東一,銀行業,トーマツ)のみ,会社法上の監査報告書にKAMが記載されていたが,本適用開始となる今回はどうか。本誌の調査では,6月15日時点で三菱UFJフィナンシャル・グループに加え,三井住友トラスト・ホールディングス(東一,銀行業,あずさ)の監査報告書にもKAMが記載されていた。

両社とも5月中に招集通知を公表

まず,スケジュール面を確認しておきたい。会社Webサイトに招集通知を掲載したのは,三菱UFJフィナンシャル・グループが5月31日,三井住友トラスト・ホールディングスが5月25日だった。なお,株主への発送日は前者が6月8日,後者が6月1日で,いずれも発送日に先行してWebに掲載している。三井住友トラスト・ホールディングスは「迅速な情報提供の観点から,発送前に早期掲載した」ことをWeb上に明記し,5月25日に同様の趣旨の適時開示もしていた。

招集通知の構成や形式には若干違いが見られる。三菱UF...