IASBは本年３月，IFRS第13号「公正価値測定」とIAS第19号「従業員給付」の修正案を公表した。現在，企業会計基準委員会（ASBJ）もコメント対応を行っている。

修正案は，IASBがIFRS基準における開示要求の開発に対する新たなガイダンス案を適用した場合の内容となっている。これはステークホルダーの「目的適合性のある情報が不十分」といった問題に対応したもので，個々のIFRS基準で投資家の詳細な情報ニーズを説明する，企業にニーズを満たすための重要な情報の開示を要求する――などが目的（No.3501・４頁）。IASBとしては情報の有用性改善につながるか，上記の２つの基準を使って試行したい考えだ...