上場市場・売上高・業種別の平均個数を算出

KAM本適用集計③ KAMの個数(後編)
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2021年3月期から本適用が始まった「監査上の主要な検討事項」(KAM)について集計・分析する本シリーズ。第3回は,「KAMの個数」の後編として,上場市場・区分や売上高,業種別に集計する。上場市場別では顕著な傾向はみられなかったものの,売上高別では売上高が一定規模以上になるとKAMの個数が増える傾向にあった。業種別は,一部の例外を除き個数の観点からは大きな違いはなかった。

【集計対象】

2021年3月31日決算の上場企業のうち,2021年6月30日までに有報を提出した2,342社(連結決算会社2,102社,非連結決算会社240社)の監査報告書を調査した,なお,本稿では,「社」は会社数,「件」は監査報告書数をカウントするのに用いる。

※2021年4月1日以降に上場した企業は集計対象外とした。

【集計方法】

監査報告書に付けられたXBRLタグを用いて集計した。

KAMの個数は,報告書内の「見出し」タグによりカウント。例えば,「見出し」タグが1つあればKAMは1個,2つあればKAMは2個となる。

※明らかにタグ付けミスと思われるものは,手作業でタグを修正した上で集計した。

売上高1兆円以上の連結では2個が多...