JICPA CPE不適切受講の処分は合計93人・2法人に

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日本公認会計士協会(JICPA)の手塚正彦会長は8月12日,記者会見を開き,継続的専門研修(CPE)の不適切受講に関する懲戒処分を公表した。

会見する手塚会長

昨年9月に有限責任あずさ監査法人においてeラーニングの二重受講が発覚。その後の調査で,監査法人A&Aパートナーズや,JICPAのeラーニングシステムにおいて早送り受講が行われていたこともわかった。懲戒の対象となった個人会員は戒告または会員権停止1~3カ月,A&Aパートナーズは会員権停止1カ月の処分が決定した。3月に公表した二重受講の処分43人と合わせて合計93人・2法人が懲戒処分を受ける形となった。これで一連の調査・処分は一区切りとなる。

手塚会長は「会員は繁忙を極めており,研修受講時間を確保することが非常に難しい状況になっている」とした上で,「魅力のある研修をそろえる必要がある。内容充実や環境整備を着実に進めていきたい」と話した。再発防止策として不適切受講のモニタリング強化を行っており,監査法人にeラーニングシステムの運営状況について毎年報告することを求めるほか,品質管理レビューのチェック項目に組み込む対応も取る。