Q&Aコーナー 気になる論点(294) FASBのアジェンダ協議
早稲田大学大学院 会計研究科教授 秋葉 賢一
Q 米国財務会計基準審議会(FASB)が2021年6月24日に公表したコメント募集「アジェンダ協議」(コメント期限:2021年9月22日)では,財務報告情報の分解が必要であるという利害関係者の見解を掲げています。これは,なぜでしょうか。 |
A
コメント募集において,投資家や他の財務諸表利用者は,様々な財務報告の情報をより分解し詳細にする必要性を述べており,この情報は,企業の業績をより良く理解し,将来の営業成績,キャッシュフロー(CF)やリスクを評価するために必要であるとしています。
<解説>
背景と今後の見通し
コメント募集1頁‐2頁において,コメント募集の目的は,FASBの将来の基準設定アジェンダに関する幅広い利害関係者のフィードバックを求めることであるとし,また,2021年アジェンダ協議プロセスは,FASBスタッフがコメント募集を公表した2016年アジェンダ協議 ① と同様であるとしています。
また,コメント募集3頁‐4頁では,2021年アジェンダ協議プロセスを開始するために,2021年前半を通じて,FASBスタッフとボードメンバーは200を超える様々な利害関係者と会い,その約3分の1は投資家や他の財...
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