EFRAG 「事業戦略と気候」など3つの報告事項を検討中

気候基準プロトタイプに関するワーキングペーパーを公表
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欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は9月8日,「気候基準のプロトタイプ」に関するワーキングペーパー(経過報告。WP)を公表した。これは,本年4月に欧州委員会(EC)が公表した「企業のサステナビリティ情報開示指令」(CSRD)の公開草案において,ECによるサステナビリティ報告基準策定が提案されたことを受けたもの。本WPは公開草案ではなく,かつ今後の検討次第で内容が大きく変わりうるものではあるが,「事業戦略と気候変動」,「方針と目標」など10の開示領域が検討されている。

公開草案は2022年中盤の予定

ECによるCSRDの公開草案( No.3505・7頁 参照)では,EUとしてのサステナビリティ報告基準の策定について言及され,EFRAGの技術的助言を仰ぐこととされていた(19b条,49条など)。今回のWPは,それを受けた一連の検討の中で作成されたもので,サステナビリティに関する幅広い領域の中から気候変動についてのみ焦点を当てている。

なお,本WPは関係者に対する透明性確保のために公表されたもので,公開草案ではない。気候変動以外の領域に関する基準についても同時並行で検討されていることなどから,今後...