ミニファイル 特定欠損金と税効果

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2022年4月から始まるグループ通算制度では,連結納税制度と同様に企業グループ内の繰越欠損金を企業グループ内で繰越控除することができる。控除限度額は企業グループ内の各法人の欠損金の繰越控除前の所得の金額の50%相当額(中小法人等は所得の金額)の合計額とし,発生年度が古い順に控除するなど,控除方法にも変わりはない。

ただし,グループ通算制度では,各法人が所得金額や税額を計算・申告する個別申告方式が採用されていることから,連結納税制度と控除額の計算方法が異なる。そのため,制度移行時に,税効果会計に影響が生じ得る。

繰越欠損金には,グループ通算制度開始前の繰越欠損金等である「特定欠損金」と,それ以外の「...